アマンダおばさんの
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2007年8月
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8月13日(月)

<戦争そしてワンコから学ぶこと>


 暑さ全開の日本列島だが、ここ仙台も連日30度を越す猛暑にクーラー漬けの毎日だ。
 先日次男が勤めているゼネコンの建設会社で若手主催の建築設計文化祭があり主人と2人で上京した。次男の務め先は赤坂にあるが、会場は白金台で行われた。展示物はそう規模の大きいものではなかったが、挨拶に見えた上司の方との会話より彼の働きぶり&彼の受け止められ方を漠然と知ったことが最大の収穫だった。チームのリーダーとして奇想天外の良い発想を展開してくれたと身に余る評価を頂戴した。また、丁寧な接客態度に会社の内容が集客されている印象を受けた。が、もともと次男はどちらかというと「うさぎとかめ」の亀タイプに属する。派手さはないが失敗をしながらも黙々と地道に前を進んでいくタイプだ。幼い頃より本質を見抜いてはいたが受験、就職、そして2年目を迎えているこの仕事ぶりにおいてもなるほど、と感じた。彼には「畳の目ほどの歩み」でもいい、亀のようにこつこつと前進して行ってほしいと願っている。
 ちょうど晴海の花火大会があったとみえていつもより以上に東京は混雑していた。猛暑と相まって駅周辺はジャム状態だ。押し寄せる人並みに、ふとこの中から当犬舎よりワンコをお求めいただいた方がどれだけいたのだろうかと思うと20数年の過去を振り返り感慨深く群集を見つめた。東京にも可愛いわんこちゃんはたくさん居ると思うのに仙台くんだりまで子犬をご用命いただき、空輸や陸送、そしてわざわざ足を運んで引き取りに来て下さった方々がおられたことを思い出し、何と有難いことだったのかと頭の下がる思いを新たにさせていただいた。
 今年も広島長崎の原爆投下記念日を迎え、そしてまもなく終戦の日が近づいてくる。戦争の痛みを決して風化させてはいけないと報道でも被災者の草の根運動を取材していた。私自身戦争体験者ではないが戦地に赴いた亡き父より惨状をよく聞かされたものだった。
 戦争はその悲惨さを鑑みて誰でもよくないことだと心の中で感じている。そう仕向けた政治家に白羽の矢を向ける人もいる。しかし毎年この月がやってくると、思い反省することは戦争の火種を自ら作ってはいないかということである。原爆投下及び終戦記念日は、利己的な心、他者を認めず排除する心、妬む心、競争心、蔑む心、他人を美しく見れない心、人の悲しみを我が悲しみに出来ない心、また人の喜びを我が喜びに出来ない心、人を悪く思う心、何でも人のせいにする心、不足心一杯で感謝の少ない心・・・その他諸々心の奥底に巣食っている汚い心を点検してみる良い機会だと思っている。戦争はそうした腐敗した心の微細なひだの中から生まれるのだ。
 自分は加害者ではないと言い切る前に、戦争勃発の予備軍になってはいないだろうかと振り返ってみるのも良いかもしれない。
 チワワのキャビアとティーカッププードルのハイジは性格が正反対だ。一方はねくらで、他方はねあかだ。毎朝の散歩もねくらとねあかコンビのお散歩になる。地面を見つめしぶしぶひたすら歩くのみのキャビアに比してハイジはルンルンと喜び勇んで散歩に出かける。お決まりのお外の場所でウンチをするとエンジン全開、他にだれか歩いているワンコを見かけると一層パワーアップする。時には自分の体重の20数倍もの大型犬のわんちゃんに出会っても平気の平左で向かっていく。「かないっこないんだからー・・・」と諭してもお構いなし。その勇気には頭が下がる。というか身のほど知らずもいいとこだ。その間キャビアは全くの無感動&無関心。そのハイジもキャビアと遊んでもらいたくて家の中ではキャビアのケージの前で張っている。が、バリアー内に入ってくることを良しとしないキャビアに一喝されてしまう。めげずに「あそぼーよ」と誘い念願叶ってレスリングができるとしばらく「グワー、グワー」っと上になったり下になったりとじゃれているが、結局ハイジはキャビアに負けてしまう。最後は「いい加減にしな!」とキャビア姉ちゃんの「ワン」喝で収拾する。疲れたのかふと見るといつの間にか2頭とも思い思いの場所で「へそ天」して寝ている。何と平和なことか・・・。それぞれに個性があり性格の違う2頭だが、お互いを認め合い、上下関係を受け入れ、負けたからと言って恨みに思うことなくもちろん「訴えてやる〜」などとよこしまな心を持つこともなく共生している姿が何と自然で素晴らしいのだろうと感動さえ覚える。
 これが人間社会だったならどうであろうか。バリアー内に進入する他人に領有権侵害を持ち出し、平等を楯に不公平を唱え、ちょっとでも分が悪いとクレームをつける・・・。 何と人間はレベルの低い輩であろうか。ワンコは決して戦争など起こさない。常日頃から私はワンコ及び動物の方が人間より上で余程りっぱだと信じているのだ。 戦争は人の奥底に巣食う邪悪な心が火種となって引き起こされる。ワンコ族の私たちは、今ひと時愛犬の姿から何かを学ぶ謙虚さを取り戻してみてはいかがでしょうか? もちろん私も含めて・・・。




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