アマンダおばさんの
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2月23日(月)

<里親犬のこと>

バレンタインも無事終わった。毎年どんなチョコを贈ろうかと1ヶ月も前から策をめぐらし、ファンキー系、ローズ系、正当派の名門チョコ・・・といろいろ手を変え品を変えて贈ってきたが、今年はすんなりオーソドックスなタイプに決まった。贈る相手は主人を筆頭に男の子供達3人と長女の婿殿の計5名様。東京在住の三男からいち早くお礼の電話が来た。どうやらトイレしながら電話をしているらしい、時折水を流す音が聞こえる<このー! わたしゃ トイレついでの女かー!> 私;「バレンタインが土曜日だから会社休みで他に誰からももらわなかったでしょ?チョコ」と探りを入れると三男;「いやー、これから遊びに行くんで」私;「誰と?」三男;「会社の彼女と」私「ふーん」 <彼女いるんだ・・・>  ついで同じく都内の次男から「チョコ有難う、おいしかったよ」 私;「 お母さん以外チョコくれた人いないでしょ?」と直球を飛ばすと、次男;「いや・・・(もぞもぞ)彼女からもらった・・・」私;「あっ、そう!」<いないと思ったら密かに彼女いたんだ・・・そうなんだ・・>  夜になって近県にいる長男からも「チョコ着いた」メールが届いた。長男ばかりにチョコを贈るのではなんだからと嫁さんにもちょっとした小物を添えて送ったのに嫁からは返信がない。不審に思って長男に電話すると、「ああ、今1ヶ月間郡部の〜病院に出張に行っていて・・・ここにはいないから・・」私「あっ、そうなの・・・」 思いがけず長男夫婦が1ヶ月間離れ離れになっていることを知った。ついでに現在の労働状況を聞くと、長男も嫁も地方の医師不足で報道で言われる30時間継続勤務どころか48時間勤務が当たり前になっているそうな。病気の方々のお人助けをするのは良いのだけれど母としては彼らの体が心配だ。これではいつ(内)孫を作ってくれるのやら・・・全く気の遠くなる話しにトホホの思いを強くする。

いずれにしても、こうした行事を大切にすることにより、家族の様子を知り、思い、思われる機会を作ることによって、より一層家族の絆が深まることを改めて思った次第である。

 話は変るが、ここ数週間ワンコの里親募集をしてきた。対象は主に御年5,6歳の成犬で、無料で差し上げている。もちろんその年齢でも全部と言うわけには行かず犬舎に残って余生を過ごすものもいる。スタッフも私もワンコはどの子も大切にし愛情をかけて世話をしている。が、やはり1対1で可愛がっていただくに勝ることはない。地元の新聞に広告を出すと早速に問合せの電話が入った。広告には予め「繁殖目的の方や一人住まいの方は不可。家族の一員として終生可愛がっていただけるご家庭に」と条件を出しているためそれに適応した方々が連絡してくる。「最近愛犬を亡くしてもう飼うまいと思ったのだけれどもどうしても寂しくて・・」「一頭飼いではかわいそうなのでお友達犬がいればと思って」「犬は大好きなんだけれどもペットショップでは高くて買えないんで」「家族が働いている日中留守番しているバアちゃんの遊び相手に」「リタイヤーの夫婦2人、しゃべることもあまりないんでワンチャンがいれば少しは楽しくなるかと思って」「高校生なんだけど高校に行っていないんで1日中ワンコの世話はできるんで・・」「家族全員犬が大好きなんです」中には1年ほど前に当方からやはり里親募集で2頭貰い受けてくださった方がもう1頭ほしいとリクエストしてきた。 みーんなまとめてOKです!ついでに家族構成、ワンコを飼った経験があるかないか、前のわんちゃんはなぜ亡くなったのか(感染症を忌避するため)、主に面倒を見てくれるお嬢さんが将来結婚しても引き継いでワンコの世話してくれる家族がいるかどうか、具合が悪い時はちゃんと病院で診てもらえるか、散歩にも連れて行ってもらえるかなどなど根掘り葉掘り調査して?大丈夫となれば来て頂く。電話でお話しただけではわからない里親様のお顔が拝見できる。上品そうな中年ご夫妻を初め若夫婦、田舎のおじさん、中にはぼんたんの作業着姿の若者などちょっと違和感?を感じた方もおられたが、話をしてみると皆心はワンコ好きの心温かい人達だ。里親の皆さんは一様に、顔が詰まった子がいいとか小さい方がいいとかは言わないのだ。もちろんお金を出して買うのと、無料でいただくのとでは条件が違うといえばそうなのだが、ワンコを見たときの表情が何とも良い。見たとたんに目尻が下がりやさしいお顔になる。それは姿形でワンコを愛するのではなしに、ワンコそのものに対する愛情のほとばしりなのだ。私は里親を募集する度にそんな姿に出会えることが幸せでもありまた自分への学びにもなっている。どんな子にもワンコそれぞれの愛すべき価値があると・・・。お陰様で里子をお譲りさせていただいた方々からは「すごく懐っこい子で、俺の(私の)後を追いかけて、いないと探してくれるんです。全く可愛くてしょうがないですよ!」「性格の良い子ですね〜、頭もいいですよ、トイレももう覚えました」というお声をあちこちからお聞きした。飼ってみたらあまり可愛いのでと、犬好きの友達を次々紹介してくれたおじさんもいる。最初は戸惑うこともあっただろうに何とか努力して家族の一員に昇格?してくださった里親の皆様方には心から感謝させていただく。

かつてインターネットの里親募集で顔も見たことのない遠隔地に成犬を送ったことがあった。が、その後の様子を知らせてくれる人もなく、ある里親さんは、小さい成犬2頭ほしいと言われて2kgのプードル2頭を陸送したが、朝7時に着いているのに昼12時ごろにやっと電話で起こされて営業所に取りに行ったらしい。冬の寒い時期だった・・。数多くのティーカッププードルを生んでくれた大切なプードルのお母さん犬を可愛がってくれるだろうからと譲ったのに・・。にこにこと尻尾をふりふりキャリーに入って西濃の営業所に連れて行ったあのプードルたちは今本当に幸せに過ごしているのだろうか・・・、どんな方に渡ったのだろうか。いまだにすっきりしない気持ちで悶々としている。有料で購入したワンコは大切にされると思うが、無料犬は時として「無料だから」という理由で粗末にされがちである。その意味でより以上に事前の家庭環境の聴取や飼われるご本人との対面が必要なのだ。このことがあってから、遠方で面接の出来ない方には里子をさしあげないことにしている。この度の里親募集では仙台市内や宮城県の郡部からも来て下さったが、そのたびにお菓子や、コーヒーの詰め合わせ、近くで取れた海産物、そして手作りのお米などを頂戴した。物をほしいわけでは決してないが、日本の美しい慣わしである客人の心構えがまだ美徳として残っていることに、そのお心が嬉しいと感じさせていただいた。

これからも子犬、親犬に関わらず性格が良く愛されるワンコの育成にスタッフ一同心して務める所存である。 



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