アマンダおばさんの
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2月17日(日)

<ワンコの真の幸せとは?>

 子犬の送犬後、予定通り空輸の受付が終わったことをニューオーナーであるお客様の携帯に連絡すると、到着まであと3時間あるというのにもう空港に着いて待っておられるとのこと、ご家族で空港内を見物しながら(たぶん)レストランで昼食を取り全員で子犬を迎えようと計画されていたようだ。電話口でそう仰るご主人様の嬉しそうな声を聞いた時、これから迎える子犬のことをどんなに家族の皆さんが心待ちにしていただいていたことかと想像できた。1頭目に引続き今回妹犬として2頭目も私共からお迎えいただいたが、今回の子犬もファミリーの一員として輪に入れていただきより一層賑やかに家族の絆を深められるのだろうと想像すると思わず微笑んでしまった。
 先日も単身赴任でこちらに住んでおられるご主人様がお子さん方のためにと子犬をご予約下さった。関東にお住まいのご家族のもとに子犬を空輸いたしましょうかと申し出すると、「家族の喜ぶ顔を見たいから直接新幹線で子犬を連れて行きます」とのお答え。なるほど、そうか余計なお世話だった。お父さんからのプレゼントに喜ぶ家族の笑顔を直に見たいよなー。そりゃそうだ。と納得したのでありました。同じプレゼントでもワンコは物と違い愛すべき生き物だ。一時の喜びだけではない、15年前後は続くのだ。
前日温泉に1泊しながら子犬をお迎えに来られた家族もあった。
その純粋で愛くるしい姿動作には誰もが魅了される。日ごろ起こる嫌なことも子犬のあどけないしぐさを見ているだけですっかり忘れてしまう。童心に戻り子犬と一緒に遊んでいると邪気のなかった昔の頃の自分が呼び起こされる。こんな可愛い生き物が他にいるだろうか!?
 それでは子犬にとって一番の幸せとはいったいなんだろう。どのような状態がhappyといえるのであろうか?子犬が幸せになれるか否かはイコールどんな飼い主さんに飼われるかにかかっているといって良いだろう。それでは良い飼い主さんとはどんなオーナーさんを指すのだろうか。犬が好きなんです、といってワンコを飼われる方は多い。だが、単純に犬が好き、というだけで本当に良い飼い主さんと言えるのだろうか。思うにワンコが好きというだけでなくワンコから好かれる飼い主さんであって初めて良い飼い主だといえよう。だが最近ある本を読んだ時、より鮮明にワンコとのかかわりについて考えさせられた。獣医師でありアメリカで修行を積んでこられた木村伸子さんはその著書「フレンドの遺言状」という本の中でこう述べている。「小さな子供と動物たちは、心が連動する傾向があります。子供がいじめにあっていたり、学校で嫌なことがあったりすると、動物たちは子供のちょっとした心の変化に反応します。何も食べなくなったり下痢をしたりして、子供の心の代弁をしてくれるのです。動物たちが助けを求めている時、それはあなたの子供が助けを求めているときなのかも知れません。子供への小言が多くなったり、奥様やご主人への愚痴が増えたりしていませんか。そばにいる動物たちは、その様子をジッと見ています。動物への愛、両親への愛、子供への愛、そして配偶者への愛。愛情に満ちた家庭であれば、動物たちの心は安定します。安定した心は、肉体を健康へと導いてくれるのです。愛犬や愛猫ばかりを可愛がっても、彼らの心と身体は満たされません。あなたの周りを囲む人間への愛も大切なのです。長年連れ添ったご主人が亡くなった時よりも、愛犬が亡くなったときの方が悲しかったと言っていた老婦人の話を聞いたとき、ちょっと悲しいことだと思いました。人を素直に愛せない人たちが増えているのでしょうか。その愛を動物たちにぶつけることは避けたいものです。」と。
 要するにワンコが真の意味で幸せになるためには家族から愛されていることはもちろんのことだが、家族同士が互いに愛和して幸せな家族でなければその中で飼われるワンコも決して幸せにはなれないということでしょう。幸せな家族とは、お互いを尊敬しいたわりあう夫婦、両親を大切にする家族、そして子供を信じ、見守り、大局に立って正しく導いていける親の大愛があって始めてそこで飼われるワンコが幸せになれるということだと思います。お譲りした子犬がなかなか懐かず近くまで来るのだが「おいで」というと離れていってしまう、という悲しい話をお聞きしたことがあります。そこで想像するのは、ワンコ自身は叱られなくとも子供を叱るお母さんの様子を見て恐れをなしてしまうのだと。また夫婦がギクシャクしたり声を荒立てて喧嘩をすると、ワンコは自分には関係ないことでも情緒不安定に陥ります。そして心の不安定は当然体の不調をも引き起こしてしまうのです。
 ワンコを大切な家族の一員として迎えたこの機会に、あるいはもうすでに飼っておられるご家庭でも、人間家族の日頃の生活を今一度見直してみるのもいいことかもしれません・・・。



2月28日(木)


<子供を信じること>

ちょっと暖かい日があると、もしかしてと思いチューリップを植えたコンポートを見るが芽が出ている気配はまだない。「はーるよこい、はーやくこい」という童謡の歌詞が実感として受け取れる三寒四温の日々、暖かい春の訪れが待たれる今日このごろだ。
 今月初めある電話がきた。「こちらは神奈川の不動産屋の〜ですが、お宅のお子さんのYさんの家賃が引き落とせなかったのですぐにお振込みください」 (私)(ううん? なになに・・・これって新手の振り込め詐欺?(額は少ないが)) だがよくよく聞いてみると詐欺でもなんでもなく三男の2月分のマンションの家賃が正真正銘未納になっているということだった。おかしいな〜、余分にお金を送っているはずなのに・・・、なんで足りないんだ? 電話して三男に問いただしたくなる気持ちを抑え、まず主人に連絡、「あとで不動産屋とYに事情を聞いておくから」との返事。夕食時「どうだった? 何だって?」と主人に聞くと「(大学院の)卒論発表の最終詰めで部屋に缶詰状態だったため、口座に家賃を入れる暇がなかったそうだ」とのこと、三男を責めることなく難なく一見落着したのでありました。いかにもスムースに事が運んでいるようだが、これは前にも同じようなことが長男に起こり、少しは私にも学習能力があったためか いわば抗体ができていたため事なきを得たのだ。
 今から10年も前のことだった。長男が地元から遠く離れた大学に入学した年の秋、突然やはり不動産屋さんから電話があった。〜月分の家賃が残高不足で引き落とせないので急ぎ入金して欲しいとのこと。子供を遠く放したのは初めての経験だったこともあってそれを聞いた私は頭が真っ白になってしまった、と言うより真っ黒になってしまった。「ええ〜なんで? ちゃんと今月分の家賃と生活費は送っているはずなのに・・・。」子供時代から何ら悪さなどしたことがないはずの長男なのに親元を離れたとたん魔が差したのだろうか?何か賭け事でもやったのだろうか? そういえば競馬場が近いって言ってたな〜。などなど次々と悪い妄想のみ一人走りしていた。早速長男に電話して突き止めてやろうと一瞬思った、が、ここは我が家の長年続いてきた慣わし、「何か事が起きたら必ず主人に通す」、「何でも主人に相談して指示を仰ぐ」というポリシーが頭をかすめた。「そうだ、まず主人に聞いてみよう」と会社から戻った主人にはやる気持ちで直訴した。 「そうか、どうしたんだろうな。」と主人。そしておもむろに受話器を取って長男に電話した。主人;「何、金が足りないのか?」長男;「〜〜〜〜」主人;「そうかそうだったのか、わかった、金は明日振り込むから」 受話器を置いたあと訳を聞くと、歯の矯正をしていた長男だったが費用が予想以上にかさみ、残高不足で家賃分が引き落とせなかったと言うことだったらしい。それを聞いた私は、悪事に使ったのではなくちゃんとした理由があってのことだったことにほっと胸をなでおろした。が、同時に子供を一瞬たりといえども疑ってしまった自分に心から深く恥じ入った。もし私が直接言ったなら「〜て連絡が来たんだけれどどういうことなの?何か他の事に使ったの?」と疑いの心一杯で子供に言っていたであろう。だが、主人は違っていた。開口一番仕送りの額が足りないのかを子供に聞いたのだった。そこには猜疑心などない。根本に子供への信頼感がある。私の小さな器で疑いながら子に接したなら今頃はどうなっていたことだろう。小さいときから常に主人を立て主人に意見を伺ってから行動に移していたこと、いつも主人というフィルターを通して子育てをしていたからこそ、今の子供達が居ることを改めてしみじみ思い出した。そして再度主人に感謝の気持ちを持った。
 親から信じてもらえていると思っている子は、決して親を裏切ることはない。だが、ほんのちょっとでも疑いの心で子を見れば「どうせ信じられていないのだから」と言う捨て鉢な思いが引いてはのちに様々なトラブルを引き起こす。逆に子の全てを信じきっている親の子は、この親を裏切ることなど到底出来ないと思うのが人情なのだ。
 信じられる子だから信じるのではない。親が信じるから信じられる人間になろうと子が思うのだ。どちらが先かと言えばそれは当然親のほうだろう。子供を善導するには夫婦が互いに尊敬し愛し合い、木の上に立って見る(親という字)大らかな心、そのうち良くなるという待つ心、そしてきっとよくなるという子供を信じる心が大切なことを改めて思った次第でした。



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