アマンダおばさんの
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2月26日(金)

<トイサイズのシルバー3兄弟>

 シルバーのリンリンがトイサイズの子を産んだ。ごろっとしていていかにも丈夫そうだ。よく食べるし元気だ。

小さい子を目指している当犬舎なので破格の条件でオファーさせていただいた。

 ところが大きいプードルでもいいという方は結構いるものなのだ。パーティーカラーのシルバーはお顔が可愛い、色が珍しいと、何人かの方からお問い合わせがあった。が、早速駆け付けてくださったS様に譲渡が決まった。
「こんなにお安く譲っていただいて・・・有難うございました」と言っていただいたが、お礼を言うのはこちらの方なのに、恐れ多いお言葉で・・・。
 2頭目はお若いカップルだった。郡部にお住いの様子。きっと自然がいっぱいの空気のきれいなところなのでは、と想像することができた。そんなところでお散歩させてもらえればこの子はきっとお外が病みつきになるに違いない。ご見学やお引渡しの5分前にきちんと来られ、前の日には確認のメールまで頂戴し、誠実な方だと察することができた。
 3頭目の子は東日本の津波の被災地の方にお譲りさせていただいた。とても謙虚な方で好感が持てた。ゆくゆくは当地の老後施設などでセラピー犬としてボランティアに参加したいと希望を述べておられた。セラピー犬として人様のお役に立つワンコになるのかもしれないと思うと目の前のワンコが一段と輝いて見えた。そして、当初「どうしようかこんな大きい子達」と思った自分が恥ずかしくなった・・・。
3頭3様の幸せで一生を全うしてもらいたいと心より願う・・。


2月19日(金)

<人の仕合せは我仕合せ>

 立春が過ぎた。三寒四温ではあるが、暖かさに向かい希望に満ち溢れたこの時期、百花繚乱の前の縮みの時が密やかにしかも着着と歩みを進めている。バラの芽も膨らみ、冬場黙りこくって枯れ姿だったアジサイも、ふと気が付くとあちこちに芽を蓄えている。
私の最も好きな季節の一つだ。
 ところで先般、報道によると、何頭かワンコを飼っている飼い主が近所から「煩い」と苦情を言われたことで殺人をおこした事件があった。
自分のワンコを愛する気持ちはわからないではないが、悪臭や騒音に苦情を申し出た近隣の住民に対して殺人まで起こしてしまうのかと思うと暗澹たる気持ちになってしまった。だが、人の気持ちになったり、人の立場に立って考えることのできない人にワンコを愛する資格はないのではないかと思う。まして本当の愛犬家とはいえないと思うのだ。この事件は特殊な人の特殊な例と受け取られがちだが、大なり小なり私たちの心にも巣食っている現象ではないだろうか。殺傷するまではいかないが、自分のワンコのことで注意されると素直に受け取れなかったり、反論してしまう場合がなきにしも非ずではないか。
 真の愛犬家とは、家庭の中でも夫婦が仲良くよき家庭人であり、近隣の人達とも良い関係を保ち、他人のために働くことをいとわない人であろう。
ワンコにとって一番の幸せとは何か、を考えればよくわかる。一緒に暮らす飼い主夫婦が仲が良く子供との関係も和やかであればきっとワンコの精神状態も安定し、至福の時を過ごすことであろう。だが、家庭がぎすぎすして冷たい雰囲気であればわんこだって幸せとは言えないのだ。近隣の人とトラぶればワンコの心中も穏やかではないはず。
ワンコを愛してさえいれば愛犬家であるかと言うと、そうではないと私は思っている。自己中な人間に飼われるワンコはたとえ溺愛されていたとしても結果的に幸せとは程遠い犬生を過ごすことになる。
 先日当方よりアプリコットとシルバーのティーカッププードルをお迎えくださって数年になるS様のご紹介でT様がティーカップのシルバーをご用命くださった。当方程度の子ではあるが、たいそう気に入られ、懐に大事そうに抱えてワンコを連れて帰られた。
 S様はこれまでにも多数お客様をご紹介くださった。ご自身だけでなくお人様にもワンコを飼うことで幸せになってもらいたいと思っておられるのではないかと察せられる。

以前ブリーダー友と電話でよもやま話をした折、こんな話を聞いた。「ワンコを買ってくれたお客さんは意外と他の人を紹介してくれないんだよね」私;「ええ、どうしてでしょう?」「ほかの人が自分と同じかそれより可愛いワンコをゲットすることが嫌なんだろうね」と言う。私;「はあ~、そうなんですか~」と、少々驚いてしまった。自分が良かったと思うことは他人(ひと)にも味わってもらいたいと思うのが人情と言うものではないだろうか。一緒に喜びを共にしたら幸福が倍増するのではないか、と日頃から思っていたからだ。増してより親しい間柄だったら我ワンコのみならず他のワンちゃんの成長も共に楽しむことができる。

 
 向かって 左;いろはちゃん 右;たいし君


 懐が大きい人のところには幸せがたくさん舞い込んでくる。だが、狭い心には幸せが入ってくる余地はない。
 何も自分に都合のよいことを言っているのではない。冒頭の事件の例を取るまでもなく、幸せは他人の仕合せを思う時に自分の仕合せとなって返ってくる。自分の仕合せのみならず、他人の仕合せも願う心温かい飼い主様のところで育まれるワンコはもちろん幸せな一生を過ごすに違いないのだ。





2月10日(水)

<アンジェラの子宮蓄膿症>
 ヒートが来ているなーと思っていた矢先アンジェラが何か元気なさそうな様子でフードを残した。いつもなら台所にまでついてきてお座りをし、ご飯を待っているほど食べることが好きな子なのに・・。変だなあと思って陰部を見ると出血の状態がどうも普通のヒートとは違う気がした。念のため熱を測ってみると39度Cだった。ワンコは38.5度Cが普通なので微熱程度ではあったがこの子の「食欲がない」、と言うのが異常さを物語っていた。
 かかりつけの動物病院に行くと案の上子宮蓄膿症だった。放っておいては命に係わる、早速子宮と卵巣を取ってもらうことにした。麻酔のついでの歯石除去もお願いすると快く応じてくれた。
 子宮蓄膿症は犬舎飼い、一般の家庭飼いに関係なく起こる。その時期はと言えば発情の期間である。ホルモンの異常で起こることが多いのだが、出産の経験或る無しに関係なくどの子も罹る可能性がある。
 動物管理センターから、里子に出すときは極力手術をして出すようにと指導が入っている。「手術代をお願いするとなかなか里親様が決まらないんです」、と言っても「いえ、そこをよく説明して理解いただくよう努めてください」の一点張り。もっともお任せする身としてはそのくらいの費用が出せないところには安心してお譲りできないというのが正直な気持ちである。
 かつて、無料の里親様を募集したところ、いろいろな方がおいで下さった。来られた方には当時「愛情をかけて可愛がってくださればそれでいい」と思って何の疑いもなくワンコを渡した。ところがそのうちの何頭かは何か月もトリミングに出さずぼろぼろの状態だった。振り返ると当方で綺麗にトリミングしてお渡ししたのが最後だったのだ。避妊手術も然り、4歳以上はいつ何時子宮の疾患が起こり急死したり癌になり早死にすることさえあるのに手術もしてもらえないとなると「家族同然に可愛がります」と言う言葉はなんだったのだろうと思う。
 子宮蓄膿症の手術は避妊手術の数倍費用が掛かる。時には入院や輸血も必要となると場所によっては10倍かかったところもあると聞く。それなので、一般のご家庭では生後10か月ごろにぜひ避妊手術をすることをお勧めする。
アンジェラはお産も終了し、摘出手術も済ませ、これからは悠々自適の生活に入る予定だ・・。



2月3日(水)

<銀ちゃん>

 1歳半になるマイクロティーカップの銀ちゃんがお婿入りした。行先は以前当方よりブラックのティーカップをお迎えくださったM様方だ。
 銀ちゃんは同胎3頭の一人として生まれた。生まれながらに小さく、果たして無事育つのだろうかと案じたが、予想に反して一度も低血糖症になることもなくすくすくと育った。母犬シシーに似たためか性格が穏やか、おっとり、素直、平和主義で、室内ドッグランでほかの大きい子達と一緒に出しても決していじめられることもなく、もちろんいじめることもない平和フェロモン満載の銀ちゃんだった。
 何しろ成犬時の体重が1.2kg、食事前は1.1kgで片手でぽんと持ち上げるとまるでお人形さんのようだった。当方では小さく収めるために食事を制限することは一切せず多めにあげるのだが、目いっぱい食べてもほんの少し。ひょろひょろ体型とは無縁のむっちりタイプだった。ティッシュボックスに手と足が付いたと言っても過言でない。ただ、喜怒哀楽を表に出す子ではなかったのでどんな子なのかつかめないでいた。
 その銀ちゃん、ある時より孫たちが遊びに来る時に格好の遊び相手になった。何しろ素直に言うことを聞くので孫娘たちがベッドを作って「ここで寝なさいね~」と言うと言われた通り大人しく寝ているのだ。普通ワンコはそれほど子供の言う通りにはならないものだ。だが、銀ちゃんは言われる通りおままごとの良きお相手になったのだ。本犬もまんざらでもないようだ、孫たちが来るとしっぽを振って喜ぶようになった。
以来リビングに出すと条件反射のように尻尾を振って喜ぶようになった。「銀ちゃん!」と言うと前足で構えてじゃれてくる。目で私を追って見つけては嬉しそうに尻尾を振るようにもなった。どんな子かわからなかった銀ちゃんの世界に一歩踏み入り心が通じあった気がした。
 去勢手術は、信頼し実績のある当方かかりつけの病院でもマイクロティーカップとなるとやはり心配だった。だが、さすがカリスマ外科獣医師Y先生。何事もなかったかのように仕上げ、いつものように難なく普通の生活に戻った。
伊丹空港で対面の仲介をしてくれるKさんに了解を得、その日銀ちゃんは兵庫県へと旅発った。仙台空港で容積重量を測る間、キャリーの奥にちょこんと座る銀ちゃんにぎりぎりまで話しかけた。
ワンコ1頭1頭が貴重な個性の持ち主だが、銀ちゃんはその中でも記憶に残る私のワンコだった・・。
これからはM様の羽飼のもと、幸せな犬生を過ごしてほしい・・



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