アマンダおばさんの
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2月28日(月)

<三寒四温の候>

三寒四温の候、今日はみぞれまじりの冬戻り、それでも明るい方へ暖かい方へと向かっている道程は希望に満ちて心地良い。

 ニュージーランドでは語学留学の生徒(他)が大地震の惨事に巻き込まれた。未だ安否不明の親御さんの心痛はいかばかりだろうか。我が家も何年か前、長女が語学研修に、また次男が(大学)院のゼミの交換留学生として滞在したオーストラリア、週末にはエクスカーションしたニュージーランドであった。それまでの十数年間大切に育て、新たな希望を持って未来に羽ばたこうとしている子を送り出した矢先の不幸は当事者でなくとも目を覆いたくなる。人生には何度か「まさか」の場面に遭遇する。そのたびに乗り越えていかなければならない課題ではあるのだろうが、それにしても惨すぎる。  彼らにも暖かい春がやってきてほしい、とひたすら祈りたい・・・。

 ティーカッププードルのAが今回も極小の女の子を産んだ。子犬は新たな良きオーナー様にご縁を結ばせていただき嫁いでいった。一見何事もなくスムースに運んでいるようだが、Aは帝王切開後体調を崩し毎回集中治療室にご厄介になる。いわば命がけの出産なのだ。この子のオスが欲しく、無理を承知でお産をさせるのだが希望とは裏腹に子犬はいつも女の子のみ。当方はやむおえない場合を除いて原則ティーカップの母犬は繁殖をしない。代わりにお産に無理のないタイニーサイズの子を充てている。タイニーでもティーカップの因子があるのでティーカップを産むのだ(交配種牡は全てティーカップ)。ティーカップの牝を繁殖に充てているブリーダーはいると思うが、昨年の動物愛護団体の講習会で「小さい親犬を繁殖に使い死なせている例が全国でも数多く報告されている。これは明らかに動物虐待に繋がるので極力やめるように」とのお達しがあった。それだけ多くの極小母犬が犠牲になっているということだろう。小さい親は自身をキープすることは可能だが加えて新しい生命を育むまでの体力はないと理解したほうが良いのかもしれない。経験のない、あるいは経験の浅い一般の飼い主様が愛犬の母体を危険にさらしてまであえて出産させることではないと思う。繁殖には繁殖に向いたタイニーかトイサイズの子を考えるべきだろう。が、もっともそれとて現在は、動物愛護法で繁殖に伴う経験と資格、基準に合った設備等が審査され、許可(番号)を得なければならないのだ。ワンコの命が関わっているからだ。ご家庭のワンちゃんは去勢・避妊手術をして諸疾患の回避をお勧めしたい。

 骨粗そう症で入院していた母だが、病院の看護師不足のためかこまやかなお世話が望めそうもないためここ1ヶ月の間預かってくれる施設探しにあちこち足を運んだ。父は突然亡くなったので施設にもご縁がなかったのだが、今回母の事で介護の施設がこれほどに足りないものなのだということを初めて知った。何十人、中には3桁人空き待ちのところもある。これでは我々の団塊の世代がお世話になる頃には一体どうなってしまうのだろうか。今から入居の予約を入れなければならないのでは?と冗談が出たほどだ。
 隣の市の施設はコネで入れそうだが見舞いに行くには遠すぎると躊躇していたところ、ふと何年か前ゴールデンのシオンとコーギーのボニーを連れて散歩したコースの途中に何か大きい老人施設があったなー、と思い出し訪ねて行ってみた。すると「老人ばかりなのですぐに空きますよ」とのお返事。なるほど、と思いつつケアーマネージャーもうっかり忘れていたこの7階建ての立派な施設に是非母を入居させてあげたいと思っていたところ、昨日連絡があり3月中にめでたく入居が可能と相成った。「強く希望し続ければ望みは叶う」「念ずれば通ず」の格言がこのたびの介護施設探しにも当てはまり、改めてなるほどと信念を強くした。
 146床全室個室で隣に気兼ねなくおしゃべりができ、我家から歩いて10分、車で5分のところなので毎日見舞いにも行ける。施設内を案内してもらうと、そこここで皆さんがのんびりゆったりと寛いでいる。介護職員も40数名と多数、すれ違うと感じよくあいさつしてくれた。評判も良いようだ。きっとシオンやボニーが導いてくれたんだ!と彼らに感謝し、ちょっぴり親孝行ができたことを嬉しく思った。
 誰でも赤ん坊の時や幼児期など親の手にかからなければ生きて行けない時期が必ずある。親のターミナルケアーは、その恩をお返しする好機なのだ、という言葉を聞いたことがある。この名言をしっかりと念頭に入れ最後の親孝行をしたい

 2年前のこと、ネットを繰っていると195X年に英国で作られたという帽子を見つけた。195X年といえば正に私が生まれた年。妙に親しみを感じて早速購入した。それは茶色のフェルトで出来た比較的浅い帽子で、羽とチュールがついたクラッシックなデザインなのだが、当時はモダンだったのだろう、被ってみると少しだけ生まれた頃のヨーロッパの雰囲気が想像できた。ダークブラウンのロングコートに合わせて被ると何とか様になった。以来、帽子に興味を持ち、結婚式に、旅行にと人目はばからずいろいろな帽子を被っている。

 「三寒四温」とはよく言ったものだ。三つ寒くとも四つ温かいから人生はやっていける。「四寒三温」であったならきっと生きていけないだろう。辛いことが三つあってもそれ以上の良きことがあるから希望を持って進んでいける。受験の失敗、就職氷河期、破産、離婚・・・と辛い経験をしている方がいらっしゃると思うが、その先に温かい春の日差しが待っていることを信じて進んでいって欲しい・・・。


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