アマンダおばさんの
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10月30日(金)

ワンコと少年院の子たちとの関わりから思うこと

9月26日付けの「河北新報」という地方新聞をチラ見していると、「矯正教育に保護犬訓練」という見出しが目に飛び込んできた。

見ると、千葉県の少年院が試験的に保護された捨て犬の矯正訓練を行っているという内容だった。人を信じられなくなった犬と信頼関係を築くことを通して自己肯定感を育むことが目的のようだ。ドッグ・インストラクターは、「犬は人間と一緒で、褒められるとやる気が出ます。褒めるときは心から「グッド!」と言いましょう。」と呼びかけた。

参加したある少年は、「ペアを組む犬は放浪していた。「過去にどんな経験をしたのかな」と想像したり、自分の言うことを聞いてくれない時に「どうしたらやってくれるのか」と考えたりします。」と打ち明ける。そして、「今まで自分のことしか考えず、事件を起こして被害者と周りの人に迷惑を掛けてしまった。自分の至らない点を直さないと」と話した。

専門官の山下さんは「生徒は犬との交流で「自分は社会に必要とされている」と感じるようになります」と、説明する。

思うように動いてくれない時があるが、「犬に自分の感情をぶつけても、怯えさせるだけ。非行少年は自己中心的に生きてきて、他人に責任を押し付ける傾向が強いのですが、授業では犬ではなく自分に問題があることに気づきます。」と山下さん。さらに、「少年は社会から排除された犬と自分を重ね合わせ、犬が新しい飼い主に出会うまで「決して問題をおこすまい」と他の取り組みにも積極的になり、生活態度に顕著な変化が見られます」と手ごたえを感じている。

捨て犬と少年院の少年との関わりは、たくさんの学びを得ることになるだろう。犬の表す行動はすべて扱う人による。犬がもともと悪いのではないのだ。
「人が変われば犬も変わる」 。


 親子の関係でも同じだ。「親が変われば子供も変わる」。人間関係もしかり、他人が表す言動は己の反射鏡。

少年院の子のうちこれに気づいた者から早く大人になる。そして、社会でやっていけるようになる・・・。






10月19日(月)

<父親を尊敬する子に>

 先日の休みの日、用事があって主人が埼玉に住んでいる次男の携帯に電話をした。「今どこにいるんだ?」と聞く主人に、「コーヒーカップ」という次男。「コーヒーカップ?」と、そばで聞いていた私も思わず聞き入ってしまった。すると、遊園地で2歳の孫と一緒にコーヒーカップに乗って回っている最中とのこと、思わず笑ってしまった。次男は現在一級建築士として企業で工場や病院、学校などの設計を担当させていただいているが、入社以来10年間、ほとんど毎日が夜11時過ぎの帰宅。休日はゆっくり休みたいのでは、と思うのだが、休みごとに子供達を公園に連れて行ったり、家でも合間を見ては一緒にレゴで遊んだり、絵本を読み聞かせしたりと、子育てに積極的に加わっているようだ。そんな様子を見聞きすると、子育てをしていた頃の主人そっくりだなーと思い出す。
 子供たちが小さい頃、主人は建設会社を経営しており多忙な毎日だった。が、家に帰ると4人相手によく遊んでくれたものだ。会社は良い時もあったが、必ずしもいつも順風満帆というわけではなかった。下請けの会社が事故を起こし、役所から指名停止になったこともあったし、また公共工事の縮小で建設業界の不振が続いた。が、そんな時も心配な様子を家族に感じさせることは無く、また家族に当り散らすこともなく、どんな時も平常心で子供達とくったくなく遊んでくれたのだった。
 結婚当初、私は主人の優しさに乗じてわがまま一杯の生活をしていた。時には主人の帰りが遅いことに腹を立て、寝ている主人の顔めがけて布団の上からバケツの水を浴びせたこともあったのだ。
 が、ある時、「ダイアモンドは、その価値を認め大切に扱う人がいて初めて光輝くのであって、そうでなければただの石に過ぎない」、という言葉が目に入った。いかに主人が立派であっても主人の良い所に気が付き、敬の心で見上げなければただの石にしかならないのだと知った時、これではいけないと心を入れ替えた。そして子供達に機会あるごとに主人の良い所を伝えていった。するといつの間にか、子供達はあるべき人間像を父親である主人に見出だし、父親の様な人になろうとする子達になっていったのだ。
 高校生の時次男が「僕、お父さんのような人になれるかな?」と聞いたことがあった。その時私は、「なれるよ!大丈夫。 お父さんがその時々でどう行動したかを思い出してその通りなぞっていけばいいんだよ。」と、言った。すると、「ああ、そうか」と納得した次男だった。あれから20年、大学生となり社会人になり、結婚し2人の子供の親となった現在、いつも心の中にあるのは主人の取った行動や後ろ姿ではないのかと思う。
 先日長男にも用事があって携帯に電話し、主人が「今どこにいるんだ?」と聞くと、九州の熊本に居ると言う。「なぜそんな遠くに?」と聞くと、学会があって行っているとのこと。医師になった後、こちらの大学で更に4年間、博士課程を務め、今年の春、無事医学博士号を取得した長男は、研究発表のため学会に出席していたのだった。大学病院では、毎日のように外科のオペ、そして週末は遠隔地の病院で当直と、日程が立て混んでいる様子。にもかかわらず、家に居るときは3歳の子をお風呂に入れてやり、公園や水泳、釣りなどこまめにあちこち連れて行っている様子。主人のしたことをなぞっているかのように嫁を大切にし、子供と関わっている長男だ。嫁のお腹の子も順調に育っているようで、来月終わりごろに出産の予定だ。長男の「育メン」ぶりにますます拍車がかかるのではと想像している。
 振り返ると、長男が小学6年生の夏休み、読書感想文が宿題だった。何を読もうかと案じていた時にふと見ると本棚に吉川英治の「三国志」が目に留まった。何気なく、「これお父さんが大学の時に読んだ本なんだよ」と言うと、長男は急に興味を示し、古くなって表紙が擦り切れた「三国志」を早速読み始めたのだった。そして、夏休み中夢中になって読み続け、とうとう最後まで完読した。とても小さい字で、3巻全部で1、500ページあった。「三国志」を通し、組織のなんたるかを理解するきっかけになったのではと思うが、尊敬する父親が読んだと言うだけで「三国志」の難しい漢字や文章に挑戦したことを今懐かしく思い出す。
 巷では子供の親殺し・祖父母殺しが多発している。過去にも父親が勉強の事で子供を責め、恨みに思った息子が父親の寝込みを襲って金属バットで殴り殺したという事件があった。その時三男にこの事件をどう思うかと尋ねたところ、「お父さんを殺すなんて、・・・とてもとてもそんなことできないよ」と言うのだった。見ると三男の目には涙が光っていた・・。
 かつて、主人の寝込みを襲って金属バットならぬバケツの水をかけた私だったが、私が変わらなければきっと子供達も同じことをしていた我が家ではなかったのかと思う。
「子は親の鏡」この事を肝に銘じ、親御さんには未来ある子供達をまっすぐ育てていってほしいと願う。


10月8日(木)

<イベルメクチン>

 大村智北里大学特別栄誉教授に今年のノーベル医学生理学賞の授与が決定された。聞くところによると、かの「イベルメクチン」が日本人の発見によるとの事、二重に驚いてしまった。ワンコを飼っているご家庭ならとっくに馴染みのあるあの「イベルメクチン」。フィラリア予防の「イベルメック」で既に何年も前から使用されている。イベルメクチンはフィラリア、回虫、蟯虫などの線虫に効果を発揮するだけでなく、蚤・ダニも駆除してくれる。当犬舎では何年も前から夏のフィラリアの期間のみならず年間を通じて月1の割合で飲ませている。ゆえに犬舎に蚤・ダニはいない。そしてフィラリアは犬舎を始めてから一度も検査でプラス(虫がいる)になった事がないのである。ちなみに、当方では試していないが、この薬を妊娠中の親犬に与えても害がないとも言う。
 犬と言えば昔から蚤・ダニがいて、お腹には回虫など線虫がいるのが当たり前だった。それが近年極端に少なくなったのはこの薬の恩恵を受けていたからだったのだ。
アフリカの風土病である「オンコセルカ症」というのは初耳だが、世界中の莫大な数の家畜やワンコ達、及びその飼育者の救世主だったのがこの「イベルメクチン」であったことは特筆すべき事柄であろう。
 会見の中で大村さんは、「他人(ひと)のまねをするとそこで終わり」と、述べておられるが、私もまったく同意見である。規模や貢献度は大村さんとは雲泥の差で言うのも憚れるが、私もHPを作るにあたり他を真似した事はない。否、その後も他のサイトを見ることはほとんどない。ワンコも自分の感性でブリードしてきた。犬種のスタンダードは一度くらい読んだだけで忘れてしまった。ペットとして可愛がっていただくのにどんな容貌が愛らしいのか、どんな性格の子にすれば良いのかを感性のみで追ってきたのである。他を範疇に入れないと言う事はマイナスの面もあるだろうが、自分の目指す方向がぶれないと言う点では良かったと思う。
 世間には他人のものを真似するサイトもあるようだが、所詮模倣は模倣に過ぎない。それは、日本の真似ばかりをしたがるかの隣国の現状を見ても明らかである。
 「人真似は恥ずかしい事」という日本古来の美徳を世界に公言した点においても、大村さんは偉大な日本人と言えるのではないだろうか。




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