アマンダおばさんの
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4月7日(土)

<Lately・・・>

近頃稀な秀作だった朝ドラ「カーネーション」もとうとう3月いっぱいで終わってしまった。昨年秋に始まって以来毎回毎回を惜しむように見ていた。中学時代「風と共に去りぬ」の本を1ページ1ページもったいないという気持ちで読みふけっていたあの頃と同じ現象だ。何より渡辺あやさんの脚本が素晴らしかった! 無駄な台詞がなく、あとで「ああ、そうだったのか」とわからせる大人のテクニック。登場人物の役者も皆すごかった。父親役の小林薫さんは「深夜食堂」以来のファンだが、頑固ではあっても味な親父役を見事に演じている。母親役の麻生祐未さんも良家のお嬢様らしいおっとりさをうまく表現していた(おっとりし過ぎ?)。おばあちゃん役の正司照枝さんは全く自然で、どこにでもいる昔のおばあちゃんを彷彿とさせる見事な演技だった。改めて照枝さんという人を見直した。髪結いの玉枝さんのセリフは東北人にはない、いかにも大阪人といった言い回しで、昔知り合った大阪人の姿を思い出した。こういう風に自信を持ってズバッと言ってくれる人がいたら楽しいだろうな、とふと思う。が、一番の真骨頂は、私的には、糸子役の尾野真千子さんとほっしゃん、2人だけの酒飲みでの会話だった。 互いに罵っているだけのあのシーンだが、特に尾野真千子さんの台詞の表現は何度見ても「うーん、うまい!」とうなずいてしまう。
 一口ではとても言い表せないほど多くの事を考えさせてくれるドラマだった。が、今の自分に鑑みて、好きな道を死ぬまでやり続けることが良い事なのか、あるところまで区切りをつけるべきなのか、年老いた糸子が悩んだことをそっくり今の自分が悩んでいる。洋裁とワンコとでは体力的なものが違うと言えば違うし、スケール自体雲泥の差であることは承知の上ではある。
 最近見た映画「マーガレット・サッチャー」ではサッチャーさんの引退後半ば老人ボケになった姿がアカデミー賞受賞のメリル・ストリープによって見事に演じられていた。が、一線から外れるというのはそういうことをも意味するのだ。また、サッチャーさんもそうだったように、自分がしたいものを突き詰めると時として周りの人を犠牲にすることがある。サッチャーさんのご主人も靴磨きを始め、料理他いつも家事をしている様子が描かれていたが、まさしく我が家の光景そのものだ。ワンコをお迎えいただくハッピーな笑顔のファミリーを見ることがイコール自分自身の幸せであることに間違いはないのだが・・・。

4月14日(土)

<Nのお産>

 アプリコットのN、過去2度ほどお産の経験があるが、2.2kgと小ぶりのくせに食べるのがだーい好き。妊娠中も、出たもの何でもぜーんぶ食べるものだから必然的にお産は難産になる。2年前の1回目は踏ん張ってもダメで1頭落とし、結局帝王切開で残り1頭を助け出した。2回目は1頭のみの妊娠だったためよけいに胎児が大きくなり過ぎ普通分娩の末、没だった。
 そこで今回作戦を練った。いつも通り予めレントゲンで2頭確認していたが、妊娠中パピー用のフードをあげるのを予定日近くからアダルトの低カロリーフードに切り替え、量も3分の2ほどに減らした。すると、お腹が減るのだろう、リビングのNのサークル傍を通るたびに立ち上がっては「なんかくれ~!」と訴える。「可哀そうだけど、我慢、我慢]と慰めながら予定日2日が過ぎた日の朝、がさがさが始まった。つぶらな瞳で不安そうにこっちを見ている。自画自賛になるが、遠目で見ても本当に可愛い子だ。犬舎ではベスト5に入る美人犬。交配相手にはワンダを配した。どんな子ができるかわくわく半分、お産がうまくいくかどうか不安半分。早めに帝王切開すれば楽に全員助かる。だが、そうすると母犬も痛いし子育ても可哀そう、また次のお産は1年以上あけなければならない。帝王切開は何度もできるわけではなく母体のためには2回か多くて3回だろう。ここは没を覚悟の上で自然分娩、と決心した。朝9時くらいから強い陣痛がきた。決して弱い陣痛でないのが好ましい。やはり痩せの多食いが功を奏しているようだ。こんな時は食べる子は頼もしい。やがて尿膜が出てきたが、本物はまだまだのよう。気張っても気張っても産道に塊が入らない。あの手この手で刺激した。「やっぱり胎児がでかくてつっかえているのかな・・」「このまま病院に行って切ってもらうことになるのか・・」「「いや、いや何としても自然で出すぞー」「うん十年ブリードしてきた意地ってものがあるだろう」、私の中でAとBが交錯する。4時間も気張っただろうか、やっと胎児の塊が産道に触れた。1頭目は予定通り頭位のようだ。とても一人じゃ扱えない。痛さに耐えられず暴れるに違いないからだ。主人にNを押さえてもらう。陰部の皮をめくれるだけめくって、胎児を引っ張った。自然に出るのを待っていたらそのうち死亡してしまうからだ。損傷がないように引っ張るのにコツが要る。ありったけの力を振り絞って、引っ張った。すると・・・生きていた! しかもへその緒を切る余裕がある程元気な子だった。量ってみると160g。3kgもあるお母さんならこのくらいは平気だが、普段2.2kgのNにとってこの体重は一大事業だった。
 もう1頭は逆子と診断されている。次こそが正念場。「だめかもしれないなー」「今回は1頭だけかもなー」不安98%で時間だけが過ぎていく。仕事中の主人に脇でNを見ててもらい、合間を縫ってワンコ達の新聞の取り替え、フィーディング、給水器への水入れ、ワンコ達の室内運動場への出し入れをする。
 1頭目が出てから早3時間経過、胎児は生きているのやらいないのやら、聴診器を耳に当ててみると「トトトト」という胎児独特の心音が捕らえられた。それにしても尿膜が出ているのみでちっとも進展しない。こんな時病院に行けば「心拍数が落ちていますね。すぐに切らないと弱っているので助からない可能性があります。」などと言われるんだろうな、等考えながら「いいや、ダメならダメで。とにかく出さねば」とワンコの用事をやっていると、傍で見ててくれた主人から参道に胎児が入ったようだと言われた。長年付き合わされた主人、今ではツーと言えばカーと響くまでワンコの事を分かるようになってくれた。袋の中に足らしいものが触れる。これも放っておいては窒息死する。できるだけ早くに出してあげなければならない。大きい胎児の場合特にのんびりと次の陣痛を待っていたらほとんど助からない。足は動いているので生きている。かろうじて引っ張れるところまで下がったところで一気に!だが、頭位と違って逆子の場合一番の難関が頭なのだ。逆子だって小さい子なら問題ない、するっと出る。だがNの子は・・・。予期していたように骨盤に頭がひっかかって思うように引っ張れない。もう死ぬのを覚悟でやるしかない。「(死んだら)ごめんね、ごめんね」と胎児に詫びながら主人に押さえてもらって力任せに引っ張った。そして何度目かの挑戦で・・・ぎりぎりで出た! 急いで胎膜を破ると1回だけパクっと言った。「生きている・・」だが、1回のパクだけでは当てにならない。弛緩した子犬の体をタオルで包みおもむろに上から下に振った。飲み込んだ羊水を吐き出させるためだ。すると2パク、そして3パクした。「助かるかもしれない」必死で心臓マッサージをした。だがなかなか普通呼吸にならず、仮死呼吸が続く。ドライヤーで暖めた。が、変わらず・・。アルコールを鼻先に・・。すると嫌がって悶えた。「脳はやられていない、大丈夫だ」。しばらくマッサージをしたがなかなか普通呼吸にならない。が、不安そうに見ているお母さん犬の元に子犬をつけてやる。すると母性本能全開で子犬をぺろぺろ舐め始めた。床暖房の暖かさと母犬の世話が奏を効したのか、しばらくすると後から生まれた逆子の子も普通呼吸を取り戻しおっぱいを吸っていた。体重を量ってみると180g。きっとNにとってぎりちょんの大きさだったのだろう。難産で半ば放心状態のNちゃん・・・、お疲れ様でした。偉かったねー。ご褒美に雛鳥レバーと缶詰をあげるとむしゃむしゃ食べた。本当に頼もしい。
 Nちゃんの子は大きく生まれて小さく育つ傾向がある。男の子2頭はきっと可愛いティーカッププードルになるだろう・・・。
4月27日(金)

<里子犬の譲渡>

昨年晩秋に連れてきたフリルのパンジーが極寒の厳しさを乗り越えて一斉に開花した。バラも日を増すごとに若芽を伸ばしている。朝ジョギングする土手に咲いた桜の花びらを、家に籠りきりでワンコの世話している私のために3片摘んできてくれた主人。水に浮かべた淡いピンクが私にかすかな春の訪れを感じさせてくれる。人もワンコも明るい未来にいざなってくれる、いよいよ春到来!
 当犬舎の場合、女の子は5、6歳になると出産は終わりにする。ヒートはその後も来るが交配しても流産したり不妊だったり、と若いときのようにはいかない。その後の余生は当方に残ってのんびりと過ごす。残る子もいるが、家族の暖かさを味わって過ごしてもらいたいと里親様を募集する子もいる。ネットで里親を探すことには少々ためらいを感じたが、思い切って当HPで募集をすると、心配をよそに比較的余裕のある方々が応募してこられた。広いお庭にドッグランを作って遊ばせているという方、造園業を経営しておられ大家族で可愛がってくださる家族、一軒家にお住いで一日お家におられるワンコ好きな優しそうな奥様・・・。直接対面した方もいるが、せずとも電話やメールでのやり取りだけで飼われる環境や里親様のお人柄がよくわかった。
譲渡後の近況ご報告メールでは、「みんな一緒に寝るとなって、ついにはジャンケンで私とベッドに入ったらすぐにぐっすりと朝まで眠ってくれました。新聞紙におしっこをしてものすごく褒めてあげたらちょっと安心したのか家の中でちょこちょこと後を追いかけて歩いてくれるようになりました。今では家の中、Rちゃん中心でもう孫のようです。とっても大人しい子でまだ声は聞いた事がないくらいです。今はお日様のあたるソファの上で気持ちよさそうに眠っています。」とか、「先住犬の雄犬とも問題無くすんなり馴染んでくれましたし、今も私が雛鳥にエサをあげていると横で不思議そうに眺めていました。1になったばかりの娘が気になる様で娘の後ろをくっついています(*^^*)とても可愛く御婆ちゃんも喜んでいます。素敵な家族が増えました!有り難うござい ました。」、「 今朝から何だかパワーアップして先住犬の7歳の牡のプードルと仲良く大暴れして、2匹でお腹を出しゴロゴロと・・・もうビックリです!(先住犬の)7歳の子はいつも大人しくってこんなに遊ぶのかと・・そのついでに家の近くの海公園へリードを付けてみて散歩しました、最初はブルブルしてましたが、7歳の子に付いて歩き出し走る事も!(^^)!おまけに階段まで・・。うちの子の弟が出来たみたいです。」等と嬉しいエピソードをお寄せくださった。
子犬と違っていろいろメンテナンスも必要だろうが、心温かくお迎え下さる里親様は何て有難いのだろうと感謝の気持ちが湧いてくる。

 以前は地元の新聞で里親を募集した。が、電話でお問い合わせいただいて来られる方がどんな方なのかよくわからないままにその場でワンコを手渡しすることが多かった。今考えるととても軽率だったと反省する。大抵の方は良い達で、本当にワンコが好きだと思える方たちが来られるのだが、その中に悲しい結末を迎えた里子犬もいる。
お譲りして1年後、交通事故で亡くなったと知らされたダックスの若犬。ブリーダーさん宅で購入時、よちよちと歩いて来たあどけない子犬の時の姿が忘れられない。もう1匹ください、と申し出されたが、その気になれずきっぱりお断りした。また、まだ若かったが交配をするにはちょっとばかり大きいサイズのブラウンの雄を独り暮らしの高齢のおじいちゃんにお譲りした。が、その後数か月してその老人が急逝したと親戚から知らされた。一度外に出したワンコの間接的な感染症流入を恐れ、どなたかお世話くださる方を探して下さいませんか?と言ったが、その後連絡をしても返事がない。保健所に連れて行ったのでは、と想像してはいまだ私の心を苦しめている。生活保護を受けているという男性。大雨の中、空のキャリーを持ってやってきた。見ると全身ずぶ濡れだ。傘をさして家から1時間歩いて来たという。ワンコを連れて帰りはタクシーで帰られるのですか?と聞くと、いえ、歩いて帰りますとのこと。それではワンコがぬれて風邪をひいてしまいます、と言うと、タクシー代を貸してくれと言う・・・。申し訳なかったが、この方にも譲渡をお断りさせていただいた。無料の里子でも命ある動物、お世話する最低限の経費は必要なのだ。最近も、1年間貼り紙をして探したんですけど、EとAが見つからなかったんです。去年の津波に家ごとさらわれたようです、と。仕事で家におらず助けられなかったようだ。EもAも2kgちょっとの小さい子達。泥水やがれきが押し寄せてどんなに苦しかったのだろうと思うと、胸つまされ涙があふれ出た。もう1匹と請われたが、やはりお断りした。震災は人災ではないにしても、里子に出して飼われる環境も考えてあげなければと反省した。

 子犬をお譲りする場合は、思ったほど惜念の気持ちはわかない。これから始まる希望に満ちた未来を心から喜ぶのみだ。だが、何年か当方で一緒に暮らした成犬のワンコ達には愛着がある。譲渡前後に関わらず脳天がキューンとなって、しばらく寂寥感が抜け切れない。どの子も今まで以上に幸せにしていただけるのでなければ譲れない。成犬の場合は特にワンコの性格や、譲渡先の環境・里親様の事をよくよく考えて養子縁組させてあげたい・・・。


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